
歩くときのシューズ選び
歩くときのシューズには神経を使うことが大切です。
シューズ選びを間違えると、疲れやすくなるだけでなく、さまざまな足の障害を引き起こす原因にもなります。
そこで正しいシューズの選び方を考えていきましょう。
ウォーキングシューズの選び方
ウォーキングシューズを選ぶには、下記の条件が必要です。
- 地面から受ける衝撃を和らげる。
- 大きさに余裕があり、足がつま先に当たったり、擦れたりしない。
- 歩くときの動きを妨げない曲げやすさがある。
- 怪我しないように足を保護する。
- 暑さや寒さをある程度防ぐ。
- 通気性がある。
これらの条件は、歩くためだけでなく、一般の靴選びにも通じる当たり前のことかもしれません。
しかし、この当たり前ということが大事です。
靴のデザインを優先して、足を無理やりに靴に合わせようとして、靴ずれや外反母趾で悩んでいる人もいます。
こんな靴ではとても歩くことはできませんよね。
そこでまず、靴の構造と名称を知っておいてください。
ウォーキングシューズの構造
靴の構造は大きく分けて、
ソール(靴底)とインソール(内底)、そしてアッパー(甲の部分)になります。
ソール(靴底)
シューズはひざや足首を痛めないように、クッションのあるソールを選びます。
最近のシューズは、ソール部分に衝撃吸収材などを使って着地の衝撃を和らげるために、かかとのソールが斜めにカットされていたり、着地やつま先の蹴りをよくするために、つま先部分はソールが上部まで巻き上げた形になっていたりしています。
インソール(内底)
靴の中で足がすべって動かないようにするのが、内底の大切な役目です。
土踏まずの部分が盛り上がっている靴は土踏まずのカーブを保護するためのものです。
アッパー(甲の部分)
シューズが脱げないようにするための役目がアッパーです。
かかとからアキレス腱の部分と甲の足首部分、そして指の付け根部分をしっかり押さえて、足にフィットさせます。
アッパーで足を保護したり、通気性を持たせるなどして足を快適にします。
歩きやすい靴の特徴は、つま先部分が曲げやすく、かかとはしっかりとつくられている構造のものです。
ウォーキングシューズは4つのタイプ
では、どんなタイプの靴があるのでしょう?
メーカーによって名称が違いますが、一般的には4つのタイプに分かれます。
- ジョギングシューズ
- ランニングシューズ
- ウォーキングシューズ
- トレーニングシューズ
健康づくりのために走る人に向けてつくられたシューズ。
ソールは厚く、地面から受ける衝撃からアキレス腱などを守る構造になっています。
速さを競う競技やマラソンなどの長距離を走るには必ずしも十分ではないですが、ウォーキングをするには問題ありません。
競技で速く走ることを目的につくられたシューズ。
ソールは薄く、軽くできていて、陸上のトラックや平坦な舗装路を走るようにつくられているので、野山を歩いたりハイキングをするには向いていません。
歩きやすさを考え、軽くクッション性を持たせたシューズ。
ジョギングシューズに近いものや革製のものなど、いろんな種類があります。
しかし、革製のウォーキングシューズは比較的高価ですし、本格的な運動をする場合には向きません。
走ったり、ジャンプしたりと、さまざまな運動にあった多目的シューズです。
いろんな状況でも使えますから、これからウォーキングを始めようという人は、競技用のランニングシューズ以外であれば、とくに問題はありません。
実際にシューズを選ぶとき
必ず履いて少し歩いてみて確かめます。
ジョギングシューズなどが揃っているスポーツ店で、「ウォーキングを始めるので靴を探しています」と相談します。
予算やどんなところを歩くかなどを伝えれば、それにふさわしいシューズを選んでくれます。
スポーツ店がないとき
次のポイントをチェックして選ぶようにすればいいでしょう。
ポイント1)
<靴を手にしてのチェック>
・シューズの底はすべりにくくできているか。
・クッション性は十分あるか。
手で折り曲げてみて、ヒールに少し硬さがあって反発力があるものを選びます。
ポイント2)
<自分で履いてチェック>
シューズはサイズが同じでも、メーカーやシューズの形などによって、微妙に大きさが違っています。
このとき、運動をするときと同じにちょっと厚手の靴下を履いてから、シューズを履いてみます。
(女性のストッキングなどの薄手のもので確かめるのは避けましょう)
ポイント3)
<自分で選ぶとき>
足が疲れてくると、土踏まずのカーブが小さくなって、足のサイズが大きくなります。
また、夕方になると足がむくんで少し大きくなります。
そのため、「足のつま先部分」が靴に当たらず、1センチ程度の余裕があるものを選ぶようにします。
ウォーキングシューズの履き方
ウォーキングのときに履くシューズは、靴ひもで足にしっかりとフィットさせます。
しかし、ただきつく締めればいいわけではありません。歩いていて時間がたつと足は少しふくらみます。
初めにきつくしめてしまうと足が痛んだり疲れる原因になってしまいます。
靴ひもを結ぶときのコツは、足の指に近いところには余裕を持たせて、足首に近い部分をしっかりと固定するようにします。
実際には、足首に近い穴2個を残して、足先の部分がちょうどよい締め具合になるようにしておきます。
上の二段のひもは、靴を履くときに調節して、足首にに近い甲に固定するようにしましょう。
- 歩くときのシューズ選び
- ウォーキングシューズの選び方
- ウォーキングシューズの構造
- ウォーキングシューズの4つのタイプ
- 実際にシューズを選ぶとき
- ウォーキングシューズの履き方
シューズ選びを間違えると、足の障害を引き起こす原因になる。
足を靴に合わせようとして靴ずれや外反母趾に悩んでいませんか?
靴の構造はソール(靴底)とインソール(内底)とアッパー(甲の部分)
1.ジョギングシューズ
2.ランニングシューズ
3.ウォーキングシューズ
4.トレーニングシューズ
必ず履いて少し歩いてみて確かめます。
靴ひもで足にしっかりとフィットさせます。
終わりに
ウォーキングは最も手軽な運動です。
しかし、簡単だからといって、犬の散歩ついでに歩くのは、ウォーキングとはいえません。
歩きやすくするための靴選びがよくても、お散歩はウォーキングではありません。
ウォーキングの理想は、速足歩きです。
体の衰えは足からきます。
運動不足になると、呼吸が小さく弱くなりますから、肺や心臓の働きが低下します。
それとともに高血圧や動脈硬化、肥満や糖尿病などの成人病が起こりやすくなります。
そのため、誰にでもできて効果の大きい運動が歩くこと、ウォーキングです。
とくに、ふつうに歩くより歩幅を広げて大股で速く歩く速足歩きが、最も有効です。
しかし、日頃、あまり歩いていない人がいきなり1万歩以上歩くと、ひざの関節や足指を痛める恐れがあります。
そこで、初めは週に3~4回、1回に20分程度の歩行から、始めるのがいいでしょう。