
血圧がずーっと高いとき
血圧の高い状態が続くと、脳出血というパンクを起こす危険があります。
人間の血管内は血液で満たされていますが、この血管の圧力が血圧と呼ばれるものです。
そして、血管内に血液をたくさん入れると血圧が上がり、出血などで血管内から血液が多量に出てしまうと血圧は下がります。
また、血管の弾力性も血圧に関係します。
同じ血液量でも、血管に弾力性があれば血圧は低くなり、血管が固くて弾力性がなければ血圧は上昇します。
さらに、心臓の拍動力が強いと血圧は上昇し、心臓の拍動が止まると、血圧は約10まで下がってしまいます。
また、心臓の負担も大きくなり、心臓肥大が生じます。
さらに、血圧が高いと狭心症や心筋梗塞などを起こしやすくなります。
高血圧の予防は、脳や心臓を守るために不可欠なのです。
歩幅を広げて歩くと高い血圧が下がった?!
川崎市に住むAさん(64歳)は、6年前に高血圧と診断されて血圧降下剤の服用を指示されました。
最高血圧が160ミリを超えて(正常値は100~から139ミリ)を超えていたためといわれたそうです。
Aさんは「血圧降下剤は飲み始めるとやめられなくなると聞いていましたので、なんとか飲まない方法はないものか」と考えました。
「そのとき体重が70キロ(身長は160センチ)もありましたから、高血圧の要因にもなっている肥満を解消するいい運動はないかと探しました」
そんなときにAさんの目に止まったのが、川崎市の市政だよりで募集していた「健康・体力改善教室」の知らせでした。
肥満を解消するいい運動はないか
「健康・体力改善教室」の内容は、
速足の歩きと体操、食事制限をしながら高血圧や肥満、糖尿病、動脈硬化などの成人病を改善させるというものでした。
Aさんは、週一回、毎週金曜日の午後に開かれる教室に通いはじめました。
初日に速足で歩く前後に20分ずつ行う柔軟体操を習うと、Aさんは教室以外の日も、家から近い多摩川の土手道を速足で歩くようになりました。
「初めは、わき腹が痛くなって、足が重くて思うように速足で歩けませんでした。それでも歩いているうちに徐々に痛みもとれてきて、一週間続けたら、痛みも足が重いのも感じなくなったのです。
それで、毎日30分歩き続けることにしました」
その結果、1ヶ月後に体重が1キロ減ったのです。
その後も1ヶ月ごとに1キロずつ体重がへっていき、半年で6キロもやせました。
しかし、その後はいくら歩いても体重は減りません。
腕の振りと足の歩幅を大きくしてみると‥
「健康・体力改善教室」で習った速足で歩く方法は次のようなものです。
背すじを伸ばし、腕を直角に曲げて両腕を大きく前後に振り、大股で歩きます。
つまり、今までより腕の振りと足の歩幅を大きくしました。
すると一歩で、より多く前へ進むことができると同時に、より速く歩けるようになったそうです。
その結果、運動量が増えて脂肪がよく燃焼するようになり、止まっていた体重の減りが半年後に現れたのです。
2キロ減って62キロまで減量しました。
半年後には最高135~145ミリ、最低72~85ミリまで血圧が下がったのです。
- 血圧がずーっと高いとき
- 歩幅を広げて歩くと高い血圧が下がった?!
- 肥満を解消するいい運動はないか
- 腕の振りと足の歩幅を大きくしてみると‥
血圧の高い状態が続くと、脳出血というパンクを起こす危険があります。
Aさんは「血圧降下剤を飲まない方法はないものか」と考えました。
Aさんは教室以外の日も、家から近い多摩川の土手道を速足で歩くようになりました。
運動量が増えて脂肪がよく燃焼するようになりました。
あとがき
Aさんは川崎市にお住まいですが、筆者も偶然川崎市に住んでいます。
そこで、Aさんのウォーキングを続けることができて、体重が減ってきた意味が実感してわかりました。
なぜなら、川の土手というものは、車が通りませんし、信号機もありません。
ですから、とても歩きやすい環境であるということです。
あなたのお住いの近くに川や土手がなければ、公園の道を距離を決めて歩くのも良い方法です。
つまり、車の往来がなく信号機で歩きを止められなければ、ウォーキングにとって最強の環境ということになります。
こうして歩いていると、体がポカポカと熱くなって体脂肪が燃焼し、高血圧の悩みなんて吹っ飛んでしまいますね!