動脈硬化は年齢のせい?

動脈硬化は年齢のせい?

年をとると誰でも、多かれ少なかれ動脈硬化になるといわれています。
なぜなら、年齢とともに、柔らかくてゴム管のような動脈(血管)が鉛や鉄のように硬くなるのです。
これが動脈硬化です。

血管が硬くなるのは、血管の壁にコレステロールや血小板が沈着するからです。
しかし、動脈硬化は一日とか一週間といった短い時間で生じるものではありません。
一年とか二年、長くなると十年近くもかかって徐々に生じてくるのが動脈硬化の特徴です。

動脈硬化になると血圧も上がる

動脈硬化になると血管の弾力性がなくなるために血圧が上昇し、血管が硬くなるとともに狭くなって血液の流れが悪くなってきます。
ですから、動脈硬化の予防に血液の流れを良くすることは、若さを保つ秘訣にもなるんですね。

動脈硬化にならないための運動に、速足で大股に歩く方法があります。
ここで、動脈硬化予防の実例を紹介しますね。

毎日40分歩いて動脈硬化を解消

横浜市に住むC子さん(58歳)は、二年ほど前に健康診断を受けました。
すると、コレステロール値が290(正常値は130~250)、中性脂肪は230(正常値は30~150)、動脈硬化の心配ありと診断されたのです。

しかし、それまで体の不調を感じたことがなかったので、「動脈硬化の心配あり」と診断されたことに驚きました。
C子さんは、身長154センチ体重68キロの肥満体型でもあったので、まず減量に取り組むことにしました。

「それまで水泳をやっていたのですが、200メートル泳いではプールサイドで友人とおしゃべりをしていました。」
それを一度に500メートル、600メートルと泳ぐ距離を延ばしていきました。

主食のパンやご飯の量を半分に減らし、トンカツや焼肉も一切れでなく半切れへ。
代わりに野菜や海藻、キノコなどのカロリーが低くておなかに溜まるものを食べるようにしました。
また、間食をなるべくやめるようにしました。

その結果、半年で5キロ減量に成功しました。
しかし、体重が減ったのはそこまでで、それ以降はまったく減量できなかったのです。
つらい食事制限や水泳をやめようと思うこともありました。

そんなときに、市の保健センターが主催する「3ヶ月でやせる教室」という広報記事を読んだのです。

歩き始めたら毎月1キロずつ減量!

教室での行動目標は以下のことでした。

  1. 間食しないこと
  2. コーヒーや紅茶を飲むときは砂糖を入れないこと
  3. 一日8000歩を大股歩きで行うこと
C子さんは自宅で生花を教えています。

自宅にいることが多く、買い物も車で出かけていました。

東京や大阪のような都市では、交通渋滞がひどく、マイカーで出かけるより公共の交通機関を利用したほうが便利です。
そのため、意外と都市の住人は駅や停留所までの道だけでなく、乗り換えなどでホームの移動や階段をかなり歩いています。

一見、都心の住民のほうが運動不足に思われがちですが、実はどこに行くにも車を利用する地方の住民のほうが運動不足が進んでいるのです。

C子さんは出かけるときにはなるべく公共の乗り物を利用するようにしました。
さらに週に3回の水泳は1000メートルまで距離を延ばし、水中歩行も始めて500歩まで歩くようにしました。
教室の目標に取り組んだ結果、1ヶ月に1キロずつ減りだしました。

そして半年後には58キロまで減量に成功!
再び健康診断を受けるとコレステロールが130、中性脂肪が140まで下がっています。
診察した医師が、通院なしでよくここまで改善したと驚いていたほどで、動脈硬化の心配もないと診断されたそうです。

一人で減量を目指すのは大変です。

健康教室は目標を現実のものとするきっかけになりました。

「ウエストが12センチも細くなって、洋服を買い替えるのが大変でした。
体も軽くなって、花を生けるのにかがんだり、花器を持ち上げるときに動きにくかったのが無くなりました。」

C子さんは、今も毎日8000歩の大股歩きと週3日の水泳を続けており、体重も56~58キロを維持して健康な毎日を送っています。

<今回の内容を振り返ってみましょう。>

  1. 動脈硬化は年齢のせい?
  2. 年齢とともに、柔らかい動脈(血管)が硬くなる。

  3. 動脈硬化になると血圧も上がる
  4. 血液の流れを良くすることは、若さを保つ秘訣にもなる。

  5. 毎日40分歩いて動脈硬化を解消
  6. C子さんは68キロの肥満体型でもあったので、まず減量に取り組むことにしました。

  7. 歩き始めたら毎月1キロずつ減量!
  8. 車の外出を控え、なるべく公共の乗り物を利用するようにしました。

  9. 一人で減量を目指すのは大変です。
  10. 健康教室は目標を現実のものとするきっかけとなりました。

あとがき

C子さんは水泳教室に通っていました。
それでも減量できなかったのはなぜでしょう?

それは、目的が減量ではなく、お友達とのコミュニケーションだったからです。
それはそれで楽しく日々の生活に活気があってとても良いのですが、
健康診断で予想外の動脈硬化の恐れにびっくりしたのですね。

そんなときの健康教室はC子さんの肥満解消の手助けになりました。
一人で取り組むには勇気が入ります。

努力しても止まっていた減量も歩くことにより、解決しました。
本当に良かったですね。

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