
家族に外反母趾の人がいて、自分も外反母趾になるのだろうかと、心配している人がいます。
外反母趾は遺伝するのだろうか?
その答えは『することもある』だそうです。
ずいぶんと曖昧です。
2つの外反母趾の原因
外反母趾の原因って、大きく分けると2つあります。
一つは先天的なもの、
もう一つは後天的なもので、履いている靴や外的なものの影響など。
そして、先天的なものの中に、遺伝が含まれます。
ただ外反母趾そのものが遺伝するのではなく、
親の骨格が遺伝することで起こるらしい。
足の指が長すぎたり、足の指が生まれつき縮こまったりしている骨格など、
身体的な特徴が遺伝すると、その子どもは外反母趾になる可能性が高くなります。
外反母趾は
医学的には『遺伝性疾患』であると究明されてはいません。
だから、血液型のように必然的に遺伝するものではないのですね。
でも、骨格というものに関しては、
その特徴が遺伝で伝えられているので、
外反母趾になりやすい骨格をもつ人に子どもができると
その子どもも親の骨格を受け継ぐので、
外反母趾になりやすいということは考えられます。
もちろん、遺伝で外反母趾になりやすい骨格になったとして、
すべての人が外反母趾になるわけではありませんが‥。
もし、子どものときにハイヒールや足先を締め付ける靴などを履かないでも
外反母趾になったとしたら、もしかしたら遺伝した骨格が原因かもしれません。
外反母趾と遺伝の関係を述べた論文によると
論文の題名は
「ハイヒールを履くことは外反母趾の原因になるのか。1056人の中国人女性の調査」
というもの。
(Daniel Wu, Lobo Louie Does Wearing High-heeled Shoe Cause Hallux Valgus?
A Survey of 1,056 Chinese Females.
The Foot and Ankle Online Journal 3(5):3)(2012年12月20日現在)
これは2008年6月~8月、18歳から65歳までの1056人の中国人女性を対象に
香港(ホンコン)での調査の結果を論文にしたものです。
外反母趾をもつ女性は36.5%
その内訳は29.5%が軽度、4.8%が中程度、2.2%が重度の外反母趾だったのです。
36.5%というと、女性の約3人にひとりが外反母趾なんです。
家族に外反母趾の人がいて、
ハイヒールを日常的には履かないで外反母趾になっている人は15.6%
↓↓↓
ハイヒールが原因というよりも
遺伝という要素が原因としては強いと言えます。
家族に外反母趾の人がいなくて、
ハイヒールを日常的に履いていて外反母趾になっている人は2.8%
↓↓↓
ハイヒールが主な原因で外反母趾になったとみなされています。
この結果から、
外反母趾の原因は遺伝も関係していると結論づけられているのですね。
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ただ、家族全員が遺伝と関係あるわけではありません。
たとえば、祖母、父、母、長女が外反母趾。
長男と次女は外反母趾ではないという実例もあります。